2007/11/4 日曜日

[別種、同種?] クロコムラサキとコムラサキ

カテゴリー: , 蝶に関するメモ — ooichimonji @ 11:40:19

夏(7月後半から8月上旬)、上高地や穂高の林道を歩いていると、コムラサキが吸水・吸汁している姿をよく見かけます。
いつも「クロコムラサキ」かな?、と思いながら近づいてみるのですが、まだ「クロコムラサキ」に出会ったことがありません。

コムラサキ

林道上のコムラサキ
撮影チャンスは結構あるのですが、コムラサキの写真はあまりありませんでした :?

「クロコムラサキ」は、昔、ある図鑑(いま手元にないので確認できませんが)では、独立した種として扱われていた記憶があります。
『チョウと共に生きる』(下記参考文献1)にも、別種として扱われていたとあります。

現在は、「クロコムラサキ」は、コムラサキの黒化型であって、同一種となっています。
黒化型は、「コムラサキの一遺伝型で、正常型に対して劣性」(参考文献3)ということです。

「クロコムラサキ」の分布ですが、長野や山梨などではまれにしか見られないそうで、「中部地方では富士川以西の静岡県」(参考文献2)で結構見られるそうです。

静岡県にはまだ撮影に出かけたことがないので、来年はなんとか出かけたい :P

参考文献
  1. 阿江 茂(1997) 『チョウと共に生きる』 裳華房
  2. 白水 隆(2006) 『日本産蝶類標準図鑑』 学習研究社
  3. 海野 和男、青山 潤三(1981) 『日本のチョウ (自然観察シリーズ (12))』 小学館
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2 件のコメント »

  1. ちょうとれっくさん、はじめまして。私のブログへのトラックバック、ありがとうございます。ところで、クロコムラサキですが、愛知県でも出現します。いわゆるコムラサキよりも1週間ほど発生が遅いようですが。種か亜種かの問題は本当にむつかしいですね。たとえば、第二次大戦前後の日本では、とある分類群ではやたら「新種」記載が連発されました。国威発揚の見地から、分類学者は続々と新種を記載して、大日本帝国の学術力発揮に貢献しようとしました。おかげで、その後長く後遺症を引きずることに。一見、如何に厳密かつ科学的様相を帯びようとも、所詮人間が担い手である以上、種か亜種かの線引きは明確では無いと思います。まあ、自然はその一部である人間存在を抱擁するものなんでしょう。

                    Phasmid

    Comment by Phasmid — 2007/11/7 水曜日 @ 18:50:34

  2. Phasmidさん、はじめまして。

    種か亜種かについての過去の経緯についてのコメント、興味深く読みました。

    種かどうかについては、興味を持って、いくつかの本を読んでいますが・・・、内容が濃く難しいです。 :cry:
    種の線引きは、確かに人間の定義次第なのかもしれません。

    さて、クロコムラサキ、愛知にもいるのですね。
    これからもコムラサキを注意して観察したいと思います。

    それでは。

    Comment by ooichimonji — 2007/11/7 水曜日 @ 19:35:51

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